人類が初めて「コーラップス」・「逆コーラップス」と接触を持ったのは、1905年の未知なる生命遺跡の探索にまで遡ることができる。その頃の人類は、この技術があれば世界を根幹から揺るがすことができると信じてやまなかったが、その具体的な効果や作用が如何なるものかは、何も知らなかった。

そして2030年、数人の中学生たちによる冒険ごっこが事件(通称第一次北蘭島事件)を巻き起こした。この技術の核心を担う物質、則ち「コーラップス液」が全面的に漏れ出す羽目となったのだ。この時ようやく、コーラップス技術のもたらす影響が明らかになった。そう、破滅だ。

各地の都市は見る間もなく壊滅していき、地方も放射線の影響により人口が激減していった。未曽有の大惨事はあっという間に全世界に広まったのだ。そしてある日、ついに何もかもが限界に達した。2045年、人類の最も原始的な欲求である住処や食糧を巡って、全世界を巻き込んだ第三次世界大戦が起きたのだ。

終戦後の世界はもはや荒廃しきっていた。文明は滅びる寸前まで追い込まれ、各地の政権にも民を守るほどの力は残されていなかった。一方で、戦争は機械技術の進歩を促し、その結果戦術人形が創り出された。

見た目は人間の女の子と何も変わらないが、人間を遥かに超越した能力を持つ機械生命体。それが戦術人形の本質だ。彼女らは一見豊富な感情を持っているが、実際には金銭と物資さえあれば製造可能な安い命だ。

しかしこの混沌とした時代では、その圧倒的な行動力にしろ、反対派の人々にただのプログラムだと囃し立てられたその純潔な心にしろ、人間よりもよっぽど信頼に値するものだった。

そして技術が発展するにつれ、戦術人形を主力とする民間軍事会社が現れ始めた。そこで貴殿にはグリフィン民間軍事会社の一指揮官として、戦術少女たちを引き連れて各地の秩序を取り戻し、人類の安全を守ると同時に、その戦争の背後に潜む巨大な謎を解き明かしてもらうこととなる。